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華竜の宮(上田 早夕里)

20120102

華竜の宮 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)華竜の宮 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
上田 早夕里 山本ゆり繪

早川書房 2010-10-22
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ホットプルームの活性化による海底隆起で、多くの陸地が水没した25世紀。未曾有の危機と混乱を乗り越えた人類は、再び繁栄を謳歌していた。陸上民は残された土地と海上都市で高度な情報社会を維持し、海上民は海洋域で〈魚舟〉と呼ばれる生物船を駆り生活する。
陸の国家連合と海上社会との確執が次第に深まる中、日本政府の外交官・青澄誠司は、アジア海域での政府と海上民との対立を解消すべく、海上民の女性長(オサ)・ツキソメと会談する。両者はお互いの立場を理解し合うが、政府官僚同士の諍いや各国家連合の思惑が、障壁となってふたりの前に立ち塞がる。
同じ頃、IERA〈国際環境研究連合〉はこの星が再度人類に与える過酷な試練の予兆を掴み、極秘計画を発案した――。
最新の地球惑星科学をベースに、地球と人類の運命を真正面から描く、黙示録的海洋SF巨篇。


びっくりするくらい夢中で読みました。
SF小説です。
地球環境が激変して海抜が急上昇、ほとんどの陸地が海に沈みます。
それに遺伝子レベルで改変・適応した海上民と、陸上民。
海上民は必ず魚舟という生きものと双子として生まれて、魚舟は海で生き残って育てば、やがてヒトとして生まれた片割れのところに戻ってきて、相棒として一緒に海で暮らすのです。
もちろん、育たずに死んでしまう魚舟もいるし、魚舟が生き残ってもヒトが育たないこともあって、ヒトの相方を失った魚舟は野生化して獣舟になり、陸のヒトや動物を襲います。

どんどん変わっていく政治情勢とか地球環境の中にあって、補助脳という疑似人格と共に外交官として働く青澄という青年と、海上民のコミュニティのオサ・ツキソメを中心に進む物語に本当に夢中になりました。
最後の最後、ギリギリまで暴力を否定して対話による交渉のみで乗り切ろうとする青澄と、自分の生き方を貫くツキソメ、彼らを取り巻く人々……みんなとても魅力的です。

魚舟とヒトの関係も、ロマンに溢れています。
厳しい環境を生き抜くために出来上がった生存のためのシステムなのでしょうけれど、彼らの結びつきや、海上民たちの形成するコミュニティが、人間味があってどこか温かくていいなあと思わせてくれます。

最後、さらに過酷に変わっていく環境の中で人類場滅亡の危機にさらされ、疑似人格を持った補助脳たちは記録を持って宇宙に出されます。そこでの彼らの会話に深く頷かされて、心から良い物語だったなと余韻を残したまま本を閉じました。

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どこにでもいるような本読み。数年前に社会人になったときに、本の値段は見ずに買うことを誓いました。auのISO5が早く欲しいです。

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