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電子書籍の自主規制と版元&作家の対応

20110715

DLsite.comがマジで終わってる件。お前ら別のサイトに変えたほうがいい

上記リンク先から、電子書籍の自主規制が結構深刻なんだなと言うのがわかります。今回名前が挙がったのが「DLsite.com」という同人誌のDLショップです。
(国内最大級のオタクコンテンツ総合ダウンロードショップってサイトに書いてあった)

どうやら文章に検閲が入ったらしい。
しかも読んでみると、18禁扱いのコンテンツだというのに、文章の表現の仕方を取り上げてNG、審査して弾いています。

あの悪名高い都条例ですら「売り場を分けるだけ」「書いてはいけないとは言ってない」との建て前を崩していないというのに、たかが1ショップが作者に、しかも成年向け文章表現に検閲削除を求めているわけです


とはいえ、デジタルコンテンツの自主規制自体は今に始まった話ではなく、何年も前からケータイ端末のフィルタリングからデジタルコミック協議会の自主規制ガイドラインなど様々な形で行われてきました。
コミックスや小説の二次元作品だけではなく、実写の際どい写真集などにも、デジタル化できない作品が多いようです。

紙の書籍ではOKなのにデジタルコンテンツにしたら販売できないというこの状況は脅威です。


まだ今は売り上げ的には概ね 紙媒体>電子書籍 という状況だと思います。
しかしこの状況は今後どんどん、差を縮めて、電子書籍の占める割合が増えていくことが予想されます。
何十年かあとには逆転しているかもしれません。
そうなったとき、紙より厳しい規制に晒される表現はどうなるのか、考えるだけで怖いです。電子書籍がそこまで力をつけたらもう手遅れです。

流れを変えるなら今ですよ。

ここで頑張っておかないと後々、絶対後悔することになると思います。
リンク先の作者さんはDLsite.comの審査にはねられて、審査に通るように内容を変更しようとしているように見えます。
審査に通らなかったらDLsite.comでの売上がゼロですし、そこでしかDLしない読者さんもいるでしょう。
でも、敢えて言う。

作者のその態度が販売サイトを増長させるのです。

一般向けで出して「過激なので成年指定にしてください」なら分からなくもないです。でも、18禁なんですよ。
放送禁止用語的な単語でも無い限り、言葉尻をとらえてあれこれ言われる筋合いなんか本来ないはずです。
そこで折れないでほしい。

「四の五の言うならあなたのサイトではDL販売しないから!」

って言い放ってほしい。
理不尽と思える自主規制をするサイトに折れ続けたら、それがいつしかスタンダードになっていく可能性が高いです。
この作者だけじゃない、これを見て「え!?」って思った作者が軒並み自分の作品を引き上げれば良いんです。
1人や2人の作家が取引を止めたところでDLサイトの懐は痛まないかもしれません。
でもこれが10人、20人になって、稼ぎ頭の大手サークルやビッグネームの作家がどんどん作品を出さなくなっていったら、ユーザーも離れます。
当然売り上げも下がります、立ち行かなくなったら潰れるしかありません。

これ、言えるのは作家さんだけです。プロもアマも一緒。
出版社は著作権を保有しているわけではないので、作家さんが「売るな」って言ったら売れません。
(たまに、謎のお金が振り込まれたと思ったらいつの間にか昔の作品が電子書籍になってた! みたいな作家さんの話を聞くとくらくらしますが……)
とにかく原則、作家さんが売らないって言ったら売れません、そのはずです。


逆に、年齢確認とかゾーニングは徹底するけど内容自体に規制は掛けませんって標榜する電子書籍DLサービスが出てきたら、そこを応援して積極的に作品を出していけばいい。
電子書籍はまだそんなに売り上げとしてたいした数字にならないからとりあえず言われるまま修正して出しておけばOK、それで多少数字が伸びるんだから、なんて対応は危険です。
自分の墓穴をブルドーザーで掘った挙げ句に穴がでかすぎて周りの人々まで一緒に埋まってしまいました、なんてことに本気でなってしまいます。

あと読者の立場で言わせてもらえば、こんなむちゃくちゃな検閲するDLサイト、他の作品にも無遠慮に審査して赤入れてるんでしょ、本来の作品と変わってるんでしょ、そんなのに金払いたくないよ! っていう気持ちがあります。

ここでDLしてくれる読者もいるから……っていう気持ちもあると思います。
でも本来提供しようと思っていた内容じゃないものを売る方が、読者に対して誠実じゃないのではないですか?
少なくとも私は、もうDLsite.comは利用しないです。
すごく好きなBL作家さんが「ここでしか読めない」って鳴り物入りで作品を出しても絶対に買いません。
読者は、意見を言う他には、買うことと買わないことでしか意思表示ができないので、買わないことでそのサイトの方針にNOを言います。


表現規制に関して、出版社が行動しない、飯の種なのに他人のフンドシで相撲を取ってぼけっとしてる!
という意見もちらほら見えますし、私もそろそろ、版元さん具体的に動いてくれないかしらと思うところはあります。
でも、冷静に考えれば、実は出版社ってそんなに強くないんですよね……。
会社の規模にもよりますが、そもそも出版界全体で王手と呼べる版元がいくつあるのか。ほとんどが中小企業クラスです。
著作権も持ってません。彼らが行使できるのは基本的に出版権だけです。
そして単体で真っ向から権力に喧嘩をふっかけて目をつけられて、あれもこれもと有害指定されたら、割とあっさり潰れると思います。
誰がなんと言おうと、版元単体ではなかなかがんばれない。
できるなら大小問わず版元が結託するのが良いと思うんですが、先日の自粛案を見ているとそれも結構厳しそうです。

単体でがんばってる版元さんもあります。
電子書籍のDL販売サイトで、ジャンル自体を包括指定して内容の如何に関わらず「18禁」扱いしようとした所があったのですが、その際にその版元は指定されたジャンルの作品を丸ごとDL販売サイトから引き上げています。
すごい英断だと思いました。
数字的に痛い部分もあるに違いないのに、それをした。
個人的にすごく応援したいし、しています。

表現規制において、版元が頑張るにはどういう状況が必要か。
たとえば今書いたDLサイトからの作品引き上げ、これは作家さんに断りを入れる必要がある判断です。
(実際どういう動きだったのか(先に断ったのか事後報告だったのかとか)は外からは分かりませんが)
作品に関して、その作者である作家が動けば、版元も連動して動かざるを得ないでしょう。
これも作家さんと版元さんの力関係が大きく作用しそうですが……

BLなら、BLの大物作家さんを含めて多数の作家さんがまとまって○○に反対する、ここのDLサイトには作品を出さない! という態度を表明して、その動きが業界全体に広がれば、版元さんも腰を上げざるを得ない部分は大きいと思います。
(BL業界って、まだ全体的に、成年向け(男性向け)の作家さんに比べたら、表現規制に関して意識してる作家さんが少ない印象)
基本的に、作家は出版社に雇われているわけではありません。
専属契約とかはまた別なのかもしれませんが、ほとんどの作家はそういう仕事の仕方をしていないはずです。
版元が商品である「作品」を作家に「発注」して「納品」(しかも納品後も著作権は作家のもの)してもらう。
つまり、クライアント、取引相手なわけです。
大口の取引先が商品引き上げる! ってなったら版元じゃなくてもどこの会社でも営業担当がすっ飛んでいって事情を聞いてなだめてすかしてなんとかしようとするものです。
まあ、これが力関係に寄るところで、あっさり切り捨てられる可能性もあるわけですが……。
しかしとりあえず「出版業界」の中心にいるのは誰かといったら、これは私は作家さんだと思うのですね。
多くの支持を集める作家が強い、という理屈でいけば、最強なのはその「強い作家」を作り出す読者――つまり消費者というところに話が行き着くのですが……。


色々複雑ですが、じっくり考えれば考えるほど、版元だけではがんばれないし、作家だけでもできることには限界があることが分かってしまいます。
「みんなで一緒にがんばろう」っていうのが責任回避の言い訳になったり、結局誰もが「誰かががんばる」ってなって動かないという状況に陥りやすいことも分かるんですが、それでも協力体制は築いていかないと、何かを責めるだけではどうしようもない問題になってきたな、と考えています。

なかなか一枚岩になれない表現規制反対派ですが、味方を増やしていく努力は必須です。とりあえず、デジタルコンテンツの自主規制には、ここで歯止めを掛けたいところです。

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どこにでもいるような本読み。数年前に社会人になったときに、本の値段は見ずに買うことを誓いました。auのISO5が早く欲しいです。

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